オスマン帝国外伝シリーズに登場するスレイマン皇帝時代のスポット15選
ドラマ「オスマン帝国外伝シリーズ」や篠原千絵さんの漫画『夢の雫、黄金の鳥籠』、夢枕獏さんの小説『シナン』など、多数のドラマや出版物で描かれる、オスマン帝国の第10代皇帝スレイマンとその周囲の人物が生きた舞台を巡りをしたい、というお声をよく耳にします。
私自身、大変興味があり、実際に訪問したスポットを中心にまとめました。皆様のトルコ旅行の参考になれば幸いです。
※リンクは、『トルコのとりこ』のスポット情報、Wikipedia、Googleマップにリンクします。
実際の撮影場所
主な舞台はもちろん、トルコのイスタンブール。主にトプカプ宮殿が舞台となっていますが、実際の撮影は、イスタンブールの郊外にあるハドゥムキョイ/Hadımköyにあるスタジオにセットを作って撮影されたのだそうです。ハレムを含む宮殿、市場、船のシーンに至るまでの、ほとんどすべてがスタジオのセットだったのだとか。トルコ語の原題は『Muhteşem Yüzyıl(壮大な世紀)』ですが、セットも壮大ですよね。
続編となる『新・オスマン帝国外伝 ~影の女帝キョセム~』で、アナスタシアと出会うあの、ディズニー映画のようなロマンチックなシーンは、ギリシャのキオス島で撮影されたそうです。
実際に、どんな建物やスポットが登場するのか、ご紹介します。
1.トプカプ宮殿
イスタンブールには、オスマン帝国時代の宮殿が複数残されていますが、トプカプ宮殿は4世紀に渡って代々の皇帝の居城でした。ドラマでは、最初から新宮殿(現宮殿)のハレムが舞台となっていますが、実は、ヒュッレムの懇願により旧宮殿(現イスタンブール大学周辺)から移した、という史実があり、トルコでドラマが公開された当時は、少しだけ史実に関して話題になっていました。
2.トルコ・イスラム美術博物館
スレイマン皇帝が彼を処刑したことを終生後悔したといわれる、「マクブール(お気に入りの意)」イブラヒム・パシャの邸宅です。スレイマン皇帝が当時、最も良い場所に建てた豪邸です。建設当時のまま、現代でも現役で残されており、現在はトルコ・イスラム博物館として利用されています。
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3.スレイマニエ・モスク
ドラマの終盤で、このモスクの完成を祝うシーンが印象的なスレイマニエ・モスクは、海外から訪れるドラマのファンが必ず立ち寄る場所です。スレイマンのみならず、ヒュッレム、愛娘ミフリマーフの霊廟もあります。また、敷地内の片隅には、偉大なる建築士シナンの霊廟もあり、見どころ満載です。
4.シェフザデ・モスク
シェフザデ・モスクは「皇子のモスク」という意味で、スレイマンとヒュッレムの間に生まれた第2皇子メフメトのために建てられたモスクです。彼を後継者にしようとしていたといわれるスレイマンは、ヒュッレムとともにひどく悲しみ、このモスクを建てさせました。モスクにはメフメト皇子が眠る霊廟が併設され、妹ミフリマーフ皇女の夫であるリュステムパシャの柩も並びます。
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5.6.ミフリマーフスルタン・モスク(2箇所)
「月と太陽」を意味するミフリマーフは、次代皇帝となる弟セリム以外の誰からも好かれ、大変可愛がられたと言われています。ミマール・シナンさえ、恋に落ちたと噂されるミフリマーフは、シナンに命じてユスキュダルにモスクを建てさせましたが、「暗くて気に入らない」と発言。日差しを豊富に取り入れたモスクをエディルネカプにも建てさせました。
ドラマ内でも対立する二人が描かれていますが、エディルネカプのモスクの塔が一本になったのは、セリムが二本建てることを禁じたため、とされています。詳しくはブログで御覧ください。
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7.リュステムパシャ・モスク
ミフリマーフの夫であり、優秀な大宰相で倹約家であったとさえるリュステム大宰相のために建てられたリュステムパシャ・モスクは、イズニックタイルがふんだんに使われる、知る人ぞ知る素晴らしいモスクです。大宰相と皇女という夫婦だった関わらず、大変な倹約家であったため、当時、国で最も豊かであったとされています。
8.グランドバザール
ドラマ内では、活気ある市場としてちらっと登場する、グランドバザール。イスタンブールを制圧した征服王・メフメト2世によって設けられたバザールです。スレイマン大帝時代にはすでに、国に財源として欠かすことができない、大きな市場であったとされています。
9.10.ハセキ・キュッリエとヒュッレムスルタン・ハマム
ハセキ(寵姫)と呼ばれ、奴隷から正妃にまで昇りつめたヒュッレムが、妾時代にシナンに命令して建てさせたモスクと複合施設、ハセキ・キュッリエ。学校、病院などが併設されていて、これらの複合施設は、「ワクフ」とよばれる財団を皇帝の許可を得て設立するもので、王妃らの力を象徴するものであったとされます。
また、スルタンアフメット広場付近には、後にヒュッレムが建てさせたハマムもあり、現在は高級ハマムとして運営されています。
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11.ガラタ塔
ガラタ塔は、イタリア人(ジェノヴァやベネチア人)の居住地区に建てられ、ドラマや漫画では何度も登場しています。このガラタ塔は、表向きは見張りの塔でも、実際はイタリア人たちを監視する目的であったとされています。現在は、イスタンブールを360度見渡せる、イスタンブールの欠かせない観光スポットで、おしゃれなカフェやレストランが軒を連ねます。
12.乙女の塔
サフィエ・スルタンを監禁した乙女の塔は、監獄としての役割を担ってきました。歴史的には大変暗い場所ですが、近年、トルコ政府によって修復されて昔の姿に蘇り、レストラン・カフェでの食事やお茶を楽しめます。イスタンブールを象徴する歴史的建物の一つです。フェリーとセットでチケット購入するか、または、クルーズやヴァプルに乗船しても外観を見学できます。
13.マニサ市
ここからはイスタンブール以外の、縁ある都市をご紹介します。ドラマの第一話目、セリム一世が他界したというニュースを、マニサの森で受け取るシーンから始まります。マニサは、代々の皇子が知事として赴任していた都市です。スレイマン皇帝の愛息子・メフメト皇子が22歳という若さで息を引き取ったのも、ここマニサでした。
マニサは、後述するアマスヤとともに「皇子の都市」として知られています。スレイマン皇帝の母后が庶民に振る舞ったという、栄養満点のスパイス菓子が名物で、3月にはフェステイバルが開かれ、毎年ユネスコ無形文化遺産に登録されています。
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14.アマスヤ市
「皇子の都市」という別称があるギュルバハルの第一皇子ムスタファが赴任した都市アマスヤは、代々、皇子が赴任する都市の一つでした。学都として知られるアマスヤは、優秀や学者を多数排出し、街には今でも医学博物館などの博物館が多数残されています。黒海地域ならではの景色も最高です。
15.コンヤ市
ドラマ内で何度も名前が登場し、セリムが赴任するコンヤは、ルーム・セルジューク朝の首都でもありました。ドラマ内でも話に出てきますが、メヴラーナ教団の旋舞でお馴染みの宗教都市です。
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個人でもガイドさんと一緒でも!
トルコは一人旅や個人旅行が自由に楽しめる国です。歴史的な名所旧跡では、日本語プロガイドさんに詳しく説明してもらえれば、自分たちでは調べられないような史実を教えてくれたりして、百倍楽しめ、一生涯忘れられない旅になります。
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